"I know that I know nothing" by Socrates
"I know that I know nothing" は、古代ギリシャの哲学者ソクラテス(Socrates)の言葉です。日本では「無知の知の自覚」というような訳がされます。ソクラテスは「対話」という会話のような手法で有名です。私の理解では、対話の始まる前にその結果「答え」を誰も知りえないということをソクラテスは言いたかったのではないかと推察しています。対話によって人は自分自身を深く理解し、時にはその気づきによってものの見方を変化させることもあります。
このサイトでは、どのようにしたら私たちはものの見方を変化させられるか、その方法について参考になる事柄を紹介します。
なぜ、ものの見方を変化させる必要があるのか
その必要はない。という人も多いと思います。
身近な範囲にあった地域コミュニティが次々とネット上のコミュニティに移行する中で、対面での人との交流が減る傾向にあります。ネット上のSNSではうまく適応できるのに、対面は苦手という人も多いのではないっでしょうか。それは、「相手の立場に立って考えること」が、SNSよりも必要になるからだと思います。この「相手の立場に立って考えること」の基盤に共感があります。ものの見方を変えることは、共感に欠かせないことです。
多様な価値が共存できる社会へ
2024年に同性婚を擁護する裁判判決のニュース記事が新聞に時々掲載されました。性的マイノリティ(LGBTQ)に分類される人の数は人口の8%(世界平均)と言われます。それ以外にも様々な観点からマイノリティの人権保護が話題になります。民主主義を標榜する国々では、包摂的な社会をめざしています。それを端的に表現したのが「多様な価値の尊重」という価値観です。
そうした社会を実現するためのキーワードは「寛容さ」です。英語には2つの言葉があります「ジェネロシテイ(generosity )」と「トレランス(tolerance)」です。前者は「気前がよい」という意味での大らかさで、後者は他人の言動を「許容する」という意味での大らかさです。
そのどちらの意味でも、共感が他者理解のベースになります。
つまり、ものの見方を変化させて、他者の視点でも考えられる人が増えるほど、よりストレスの少ない社会になるように思います。
持続可能な社会に向けて
さらに願わくば、共感をベースに持続可能な社会が実現できたら良いなぁと思います。
日本の社会は儒教の影響が強く、先祖崇拝の行事(例えばお盆などの行事)が今でも多くの家で行われています。「ご先祖様に顔向けできない」という不文律があるように感じられます。
また、スコットランドでは「将来世代の幸福法2015」という法律が施行され、これから生まれてくる人たちの権利保護を国の様々な政策の上位価値として採用しています。
両者とも、現実には存在しない人々です。そうした人たちのへの共感、つまり、「過去と未来の人々への共感」があれば、持続可能な社会への道は自然にできあがるような気がします。
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